新規事業に役立つ補助金と助成金制度
新規事業に役立つ補助金と助成金制度
事業の立ち上げには、設備投資費や研修費、開発費などのコストが発生します。これらのコストは多額になるケースも珍しくありません。しかし、以下で紹介する補助金・助成金を活用することでそういった初期費用を大きく抑えられる事が可能です。
1.小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、文字通り小規模事業者の事業を持続化させることを目的とする補助金で、主に商工会議所を中心に実施されています。小規模企業者とは、主に20人以下の従業員数で小規模事業を実施する事業者のことです。小売業や製造業などの小規模事業者の経営を持続性のあるものにするために、業務の効率化や生産性の向上につながる取り組みを支援するための制度です。小規模事業者持続化の制度は補助金を受け取れるだけでなく、商工会議所から経営に関するアドバイスを受けることができるのが特徴です。
小規模事業者持続化補助金
2.創業支援等事業者補助金
創業支援等事業者補助金とは、国全体で低下している新規開業率の改善を目的とし、市区町村と連携した事業者等が行う、創業を支援する取り組み(特定創業支援等事業)と、起業する人を増やすための意識啓発など(創業機運醸成事業)に要する経費の一部を補助してくれます。
補助率は補助対象経費の3分の2以内で、補助額は最低50万円〜最大1000万円となっています。
創業支援等事業者補助金
3.ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金は、中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
4.事業承継・引継ぎ補助金
中小企業の事業承継を円滑にするための「事業承継・世代交代集中事業」の取り組みの1つです。後継者不在によって事業継続が困難になることが見込まれる中小企業や個人事業を経営者交代やM&Aなどによって承継し、それを機に新しいチャレンジを行う際の経費を補助するものです。
事業承継・引継ぎ補助金
5.地域中小企業応援ファンド【スタート・アップ応援型】
中小機構と各都道府県の公共団体・金融機関等が共同出資し組成される地域独自の官民ファンドです。
地域貢献性が高い新事業に取り組む中小企業者等は、ファンド運営会社(各都道府県の中小企業支援機関等)に対象事業が採択された後、そのファンド運用益から資金の助成を受けることができます。
地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ型)
人材の雇用時・教育時に役立つ補助金&助成金制度
従業員のスキルアップ支援における国の助成金活用は、人材育成コストの節約をする上でも非常に有効な手段です。しかし、実際に活用を検討する場合、「具体的にどのような助成金があるのか」、「どういった従業員に使えるのか」などの条件が気になることかと思います。
1.トライアル雇用奨励金
日本において雇用保険法等を根拠に、職業経験、技能、知識等から安定的な就職が困難な求職者について、ハローワークや職業紹介事業者等の紹介により、一定期間試行雇用した場合に助成するものであり、それらの求職者の適性や業務遂行可能性を見極め、求職者および求人者の相互理解を促進すること等を通じて、その早期就職の実現や雇用機会の創出を図ることを目的とする助成金の1つです。
トライアル雇用助成金
2.キャリアアップ助成金
就業規則等に規定した制度に基づいて、有期契約労働者等を正規雇用労働者等に転換・直接雇用した場合に助成される制度です。
以前のキャリアアップ助成金は、「正社員化コース」「人材育成コース」「処遇改善コース」と3つだったコースが、平成29年4月より8つのコースに拡充され、正社員化コースにおいては、助成金の金額も大幅に増額されました。
キャリアアップ助成金
3.中途採用等支援助成金
自ら起業し事業を行いたいと考えている、起業基準日の年齢が満40歳以上の中高年齢者に給付される助成金です。事業を行う上で必要な従業員の雇用を、中高年齢者等の雇用機会として設定する事業主の方が受給することができます。
中途採用等支援助成金
4.特定求職者雇用開発助成金
厚生労働省の政策のうち、雇用に関するものであり、事業主のための雇用関係助成金とされるもののうち、対象労働者をハローワーク等の紹介により、継続雇用労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して、賃金相当額の一部を助成するものである。
特定求職者雇用開発助成金
補助金&助成金を利用する際の注意点と対策
助成金を受けたからといって、安心をしてはいけません。目的外の使途に資金を流用したり、申請していない事業に資金を投じるのは「助成金制度」に反することになります。
せっかく助成金や補助金を受けるなら、資金繰りの解決だけでなく「信頼できる企業」になれるよう努めてください。
【注意点1】「時間」と「労力」がかかる
補助金・助成金の申請時には、申請書類に加えて事業計画書や収支計画など、いくつかの書類の提出が求められる。また、制度によっては要件を満たすために、数ヵ月前から経営計画や組織を調整する必要です。
つまり、補助金・助成金を申請する際には、その準備に「時間」と「労力」がかかる事を注意しましょう。準備期間は制度ごとに異なりますが、1ヵ月以上の期間を要するケースも珍しくありません。
したがって、補助金・助成金の利用を検討している場合は、余裕をもって計画を立てることが重要です。応募期間も制度によって変わってくるため、各制度の情報をしっかりと調べた上で早めの行動を意識しておきましょう。
【注意点2】補助金・助成金制度は後払い
補助金・助成金制度では、基本的に後払いのシステムが採用されています。採択されてからすぐに受給できるわけではなく、費用が発生した後に入金されるケースが主流であるため、資金計画は綿密に立てておくことが重要になります。
中には、発生した費用が具体的になってから、受給金額が決定される制度も見られます。そのような制度では、期待通りの金額を受給できない可能性もあります。ここで気を付けてほしいのが多くの補助金・助成金は、資金不足に陥っている企業を救うための制度ではないという事です。
ある程度の資金がなければ制度自体の利用も難しくなるため、発生する費用も含めた資金計画をしっかりと立てておきましょう。
【注意点3】人気がある制度は採択率が下がる傾向にある
補助金・助成金の中には上限金額が特に高い制度や、要件を満たしやすい制度などもあります。これらの制度は魅力的ですが、事業主にとってメリットが大きい制度は、多くの事業主が採用を目指している為、基本的に「倍率が高い」ことも覚えておきましょう。
たとえば、小規模事業者持続化補助金《コロナ特別対応型》では、第3回の採択率が33.9%でした。そして、第4回では52,529件の申請があり、15,421件が採択。採択率は29.3%。このようなに採用率が低くなる場合は、必要書類をしっかりと作り上げて、自社をアピールする必要になってきます。
【注意点4】補助金・助成金はあくまで手段
補助金・助成金を受け取ることは、あくまでも手段であって目的ではありません。その先の目的の為に補助金・助成金を正しく使い事業を発展させていく事が大切になります。
補助金・助成金を最終的な目的と考えると、本業が疎かになってしまう恐れがあります。さらに補助金・助成金は確実に受給されるものではないため、そこに全力を注ぎこむべきではありあません。したがって、補助金・助成金はあくまで手段とし「最終的な目的」をあらかじめ明確にした上で利用を検討することが重要になります。特に事業計画や経営計画をきちんと立てておき、万が一受給できなかったときの対策も考えておきましょう。
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